#145 ある日

Jul. 1, 2014

ウガンダの長距離バスの中。
たまたま、私が乗った席は窓際で、その窓は壊れていて閉まらなかった。
そこに夕立がやってきた。雨が容赦なく私の体の左側を濡らす。
となりの席のおばさんが少しだけ詰めてくれたけど、バスは満員でぎゅうぎゅうだった。
通路に立っていた大学生ぐらいの青年と背の高いおじさんが窓を閉めようとしてくれたけど、
窓は少しも動かなかった。
前の席のおばさんが私に雨よけの布を貸してくれたけど、私は濡れるしかなかった。

雨の町は、週末ということもあって大渋滞。
いつもなら40分ぐらいで走れる道に3時間もかかった。
濡れた髪が冷たくなって、体の左半分から芯まで冷えてきた。

バスの中にはラジオが流れていた。
濡れているのでなにもやることがなく、窓の外を眺めた。
泥をはねる車のタイヤや足。
雨宿りする人、濡れるのをかまわず歩く人、スーパーのビニール袋をかぶる人。
軒下のスピーカーから大音量の音楽が流れてきて、それに合わせて踊る人。
それを見て楽しそうに笑う人たち。思わず私まで笑顔になる。

町に着いたころには雨は上がっていた。
バスを降りるとき、いろんな人が声をかけてくれた。
「かわいそうに」「さむかったでしょ」「体に気をつけて」
私はあかるい気持ちで「ありがとう」を言った。

宿に荷物を降ろしてシャワーを浴びようとしたけど、お湯がでない。
寒いしさすがに今日は水シャワーは無理だな、と考える。
友達から携帯電話に「今日はうちでごはん食べる?それともどっか行く?」と
メールが入っていた。

その夜、友達の家で飲んだビールはやっぱりおいしかった。


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