#134 牛のにおい

Mar. 11, 2014

アフリカで牛に出会うたびに、思い出すこと。
それは、おばあちゃんちでの楽しい時間。

福島のおばあちゃんちには牛小屋があって、牛を飼っていました。
かわいい子牛にわらを食べさせることに、幼い私はドキドキしたものでした。
その暖かい舌に触れようものなら、最高に楽しくていつまでも笑っていました。

おばあちゃんは亡くなって、もうおじいちゃんも引退していて、
今ではおじやおばが牛の世話をしています。
「この前、牛の出産で、つき指したのよ。子牛がなかなかおっぱいを飲まなくてねえ」
数日前、おばが電話で笑いながらそんな話をしてくれたのでした。

その話をきいたとき、牛のにおいを思い出しました。
土と草と獣のにおいが混ざったような、大好きな牛のにおい。
土と一緒に生きるにおい。

畑で作業しているおじいちゃん、おばあちゃん、おじ、おばの姿は
最高にかっこよく見えました。
泥だらけの長靴と、大きな日差しよけの帽子をかぶったおばの笑顔は
本当に美しいと思いました。
おばは、今でも私のあこがれの人です。



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草露が光る朝。
ケニアでこの写真を撮ったときも牛がすぐそばで草を食べていました。
大地のにおいがしました。