#23 風の靴

Jun. 12, 2009

最近読んでいる本の一節。



「車から降り、カメラで追いかけて気づくことだが、こういうステップを歩む人たちには、特殊な速度があった。250分の1のシャッター速度でも、時速100キロの車でも、追いつくことのできない、遊牧民(ノマド)だけが所有する速度だった。」

鈴村和成『ランボーとアフリカの8枚の写真』(河出書房新書)2008年



わかる。この感覚。
遊牧民には独特の速度があるような気がする。

この本の作者はそんな遊牧民たちのことを「風の靴をはく人たち」と描写している。
その描写が素敵で、ほうっと感動した。
遊牧民の友達も何人かいるけど、たしかにそんな感じがすることもある。


バスや電車の窓から見る
四角い窓の形に切り取られた、流れていく景色。

遊牧民たちはそんな景色の中に一瞬ですっと溶けていく。


その一瞬を追いかけたくて、私たちは旅をするのかもしれない。

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