#90 かぼちゃの下で

Sep. 28, 2011

9月13日に写真集を出版しました。

『かぼちゃの下で』
桜木奈央子(写真・文)、伊藤氏貴(解説)
価格:1,890円
出版社:春風社

この10年関わってきたウガンダ北部で撮影した写真がたくさん載っています。
本屋さんなどで見つけたら、ぜひ手にとってご覧ください。

***

時間がかかりましたが、出版できてほっとしています。
まるで3人目の息子を産んだような気分です。

初めてウガンダを訪れたときからずっと、
ここで見聞きしたことをひとりでも多くの人に伝えなければ、と思っていました。

その気持ちが原動力になって、たくさん写真を撮りました。
ファインダーを通していろんな物語に出会いました。

そこには戦争があったけど、笑顔もたくさんありました。


この本を編集しているあいだに日本では大震災が起こり
原発の問題は今も続いています。
私の生まれ故郷である福島はひどい状態のままです。
東京に住んでいても子どもたちの未来に不安を感じます。

それでも、私たちには毎日があります。

私が出会ったウガンダの人びとはみんな心やからだに「傷」を負って
それとともに生きていました。

それでも笑顔で毎日を楽しく生きる彼らのしなやかな生き方を
写真を通して感じてもらえたら、と思います。


自分の写真を編集しながら、私はずっと考えていました。
私は彼らのように、優しく強く生きられているかなあ、と。

さて、あとは完成したこの本をウガンダに持って行きたいと思います。
きっと近いうちに。

***

最近、ウガンダの友人たちから「ウガンダに移住したら」と毎日メールが来ます。
「日本みたいな豊かな生活をできるように僕らが環境を整えるから、早く!」と。
日本の子どもたちが放射能の犠牲になるのを見てられない、そうです。

そうやって気遣ってくれる彼らの気持ちがとてもうれしいです。
つながってるなあ、と思います。

今日も東京の空は、高い。



下の写真は、本の表紙に使ったものです。
表紙カバーをとったらこの写真が出てくるので
本屋さんで見かけたらちらっとのぞいてください。

笑いそうな、泣きそうな、なんとも言えない表情。

32-3403-04.jpg


でも、正解は「照れている」でした。
10歳になった今も、彼はあいかわらず恥ずかしがりやです。
彼のお母さんはエイズにも負けず、洋裁の仕事をしながら元気にしています。
彼女からは今もたまに、手作りの子供服やバッグが届きます。