letters: 2009年

#51 名前
#51 名前

 

#50 3ヶ月
#50 3ヶ月

 

#49 早稲田にて
#49 早稲田にて

 

#48 あわてんぼうの
#48 あわてんぼうの

 

#47 コグウェイ
#47 コグウェイ

 

#46 途上にて
#46 途上にて

 

#45 翼に乗って
#45 翼に乗って

 

#44 講演会のお知らせ
#44 講演会のお知らせ

 

#43 温かい心
#43 温かい心

 

#42 kot(雨)
#42 kot(雨)

 

#41 東京に戻ってきました
#41 東京に戻ってきました

 

#40 明日に
#40 明日に

 

#39 家族の風景
#39 家族の風景

 

#38 今日もここで
#38 今日もここで

 

#37 感謝の日々
#37 感謝の日々

 

#36 高知写真展
#36 高知写真展

 

#35 ミントティー
#35 ミントティー

 

#34 Lost Children
#34 Lost Children

 

#33 夏休み
#33 夏休み

 

#32 ジンジャ
#32 ジンジャ

 

#31 自慢の友達
#31 自慢の友達

 

#30 シンポジウム
#30 シンポジウム

 

#29 Smiling Baby
#29 Smiling Baby

 

#28 夢をつかむ人
#28 夢をつかむ人

 

#27 子供の情景
#27 子供の情景

 

#26 芸術になにができるのか
#26 芸術になにができるのか

 

#25 高知でウォー・ダンス上映
#25 高知でウォー・ダンス上映

 

#24 サファリ
#24 サファリ

 

#23 風の靴
#23 風の靴

 

#22 白ワインのにおい
#22 白ワインのにおい

 

#21 山と山は
#21 山と山は

 

#20 サカキマンゴーさん
#20 サカキマンゴーさん

 

#19 あじさいと月桂樹
#19 あじさいと月桂樹

 

#18 夢は形を変えて叶う
#18 夢は形を変えて叶う

 

#17 命をいただくこと
#17 命をいただくこと

 

#16 ピヨピヨ
#16 ピヨピヨ

 

#15 いい顔
#15 いい顔

 

#14 ラム島の縁
#14 ラム島の縁

 

#13 立命館大学で講義
#13  立命館大学で講義

 

#12 カメラバック+息子+ベビーカー=ヒールが曲がる
#12 カメラバック+息子+ベビーカー=ヒールが曲がる

 

#11 一杯のコーヒー
#11 一杯のコーヒー

 

#10 ウガンダ内戦、その後
#10  ウガンダ内戦、その後

 

#9 入籍おめでとう!
#9 入籍おめでとう!

 

#8 息子が生まれて
#8 息子が生まれて

 

#7 サクラサク
#7 サクラサク

 

 

BACK NUMBER

» letters: 2010年

» letters: 2009年

» letters: 2008年

#51 名前

#51 名前 / Dec 10, 09
私はたくさんの名前を持っている。

「なおこ」は海外に行くといつも「発音しにくい」と言われる。
ヨーロッパやアメリカなどでは、いつもすぐに覚えてもらえなかった。
その度に、自分の名前がもっと簡単だったらなあと思っていた。

たとえば2文字の名前はわりとすぐ覚えてもらえるから、
ずっと羨ましかった。

でもアフリカに通い始めて、自分の名前が好きになった。

アフリカでも私の名前は発音しにくく覚えにくいようだった。
そこで友人たちは

じゃあ覚えやすい名前で呼ぼう→部族の名前をつけよう

ということになった。


そういうことで、私はたくさんの名前を持っている。
異国でそこの人びとの言葉の名前で呼ばれると
なんだか自分の人生まで変わったみたいで、呼ばれるたびにわくわくする。

いつも行っているウガンダ北部の町グルでの私の名前は「アベー」。
これは「良い」とか「美しい」(すみません)の意味。
現地でラジオに出演したりしているので
町を歩いていると知らない人からも「アベー!」と声をかけられる。

最初は自分のことだとわからなかったけど
今はこの名前がとてもしっくりきている。
日本にいたらアベーと呼ばれることはないけど、
メールでいつもAberと来るので、なんだかうれしい。

ちがう名前。私だけど私じゃないような。
そこには私の知らない私がいる。ような気がする。

他にもいろいろ名前を持っています。

「アイコルニ」 場所:アルーア(ウガンダ北西部)意味:かわいい(すみません)
「アオコ」 場所:キスム(ケニア西部)意味:外で生まれた女の子
「シディ」場所:ラム島(ケニア)意味:?

などなど。


私の名前が覚えにくいおかげで、私はたくさんの名前をもらうことができた。
その名前を思うだけで、私は別の生き方を想像することができる。
幸せなことだ。

ちなみに私の息子ももうひとつ名前を持っている。
アチョリ語で「アチョリランド以外の場所で生まれたアチョリの男の子」という意味の
「オティム」という名前だ。

私のおなかの中にいる次の子はどんな名前をもらえるんだろう。
グルのアチョリの友人が「さっそく名前を考えるよ!」とはりきっていた。

息子たちが実際にその名前を使うことがなくても、
私がその名前たちを大切にしたいと思う。

ちなみに、グルでは本当に親しい友人たちは私のことを
「アベー」ではなく「アベーリ」と呼ぶ。
これに意味はない。
ただ親しみを込めて、会話の途中に、なにも用事がなくても「アベーリ」と呼ぶ。
何度も呼ぶ。
一緒に料理をしながら、草むらを歩きながら、ビールを飲みながら。

「アベーリ」と呼ばれるとちょっと甘い気分になって
本当にアチョリの娘になったような気がするから、不思議だ。


Gulu2495-06.jpg